キャッシュレスの使い方がわからないと今更言えない

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頑張って浸透させようとしているけどどうなの?

世の中スマホ世代、一人が数枚のクレジットカードを持ち、もはやSuicaやPASMOを持っていない日本人なんていません。でもね。今回の消費税増税と同時に政府が実施した『キャッシュレス・消費者還元事業』に、ついていけてないおじさんやおばさんだって一杯います。

ついていけない原因は、キャッシュレスの方法が多義に渡ること、カードの入手方法や、スマホのアプリの設定だって言葉にするほど簡単ではありません。持っているカードやアプリが、全てのお店で使えないことも二の足を踏む理由です。QRコードバーコード決済

政府は普及が芳しくないマイナンバーカードと、キャッシュレスによるポイントを紐づけた政策の実施を決めました。何と来年度の予算は、何と今年の10倍の4千億円にもなるといいます。何が何でもキャッシュレス化を図りたい、意気込みを感じますね。でも、個人的には、キャッシュレスの使い方がわからないおじさんやおばさんを助けてと思うのですが。

周りを見回せばスーパーで殆どが現金払い、スマホ決済の方は増税後でも数回しか見てません。コンビニでは、今回の消費者還元事業で売上高が増加したそうですね。うむ、実感がありません。ポイント制度の伸びは、コンビニとインターネットだけで、数値を押し上げている気がしてなりません。最初の思惑であった、地元小売店の救済になっていはいないでしょう。

キャッシュレスは確かに便利です。私だってSuicaを使っていますからね。ただ今回の消費税増税時に向けた、キャッシュレスへのメディア情報は先走り過ぎに感じます。日本人はやはり現金主義者が多いし、キャッシュレスに対する抵抗感は根強いのです。

政府のマイナンバーカードの奮闘ぶりを尻目に、キャッシュレスが何故敷居が高いか、ド素人目線で迫ってみます。

キャッシュレスの媒体は、ICチップが組み込まれたプラッチックのカード(ICカード)と、スマホがあります。

ICカードでキャッシュレスをする

ICカードは日ごろ利用しているお店と、提携しているカードでなければ使えません。そうでなければ、インターネットなどで調べて、まずはICカード作りから始めます。スマホ世代でなければICカードになりますが、ポイント還元はスマホより低くなります。

ICチップ付きのキャッシュレスできるカードは、次の通り。

  • クレジットカード
  • 電子マネー(Suica、WAON、nanako、楽天Edy)
  • プリペイドカード
  • デビットカード

クレジットカード

クレジットカードが多くの店で使えるのは、クレジットカードを使い始めて随分年月が経ったせいです。といっても小売店となれば、自分が利用しているお店が必ずしも、クレジットカード支払いが可能であるとは限りません。しかも、「消費者還元事業」によるポイント還元を受けるなら、あらかじめ制度に加入しているお店でなければなりません。

次にクレジットカードには、不安が伴います。カード会社のセキュリティ強化対策があったとしても、ニュースで流れる事件は絶えないからです。例えばカード番号を盗まれる不正利用の事件があります。対策は、目の前で機械に通しているお店を使い、係員がお店の奥に持って行くようなお店は避けるべきです。最近のスーパーは、自分でカードを機械に通して使えるようになっています。

万が一、不正が起きた場合はカード会社に連絡して使用をストップを依頼します。不正に利用されたものであることが明らかであれば、カード会社で損害額を補償してもらえます。

使いすぎて自己管理できなくなる懸念もあります。毎日、キャッシュレスで買い物をするのです。現金のように見てなくなる感がないために金銭感覚がマヒします。支払額がオーバーしてリボ払いや分割をせざるを得なくなれば、手数料がかかりポイントどころか割高になります。ダサいけど家計簿をつけるなど金銭管理が必要になり、決済が楽とはいえ他の面では手間がかかることにもなります。

クレジットカードを持っていないなら(今どきでもいます)作ります。クレジット会社選びから始まり、クレジットカード決済のための普通預金口座も必要です。

電子マネー

電子マネーは、クレジットカードの不安であるセキュリティや使い過ぎを解消してくれます。しかし、電子マネーの決済が可能な、地域の小売店は少ないです。

あらかじめお金をチャージしておいて、買い物と同時にチャージ金額から差し引かれていきます。チャージする機械が生活圏内になければ、長続きしません。紛失して不正利用されてもクレジットカードのように、チャージ金額以上の損失はありませんし、使い過ぎもガードできます。但し、最近では一定の金額になると自動チャージといった機能付きのものもあり、一概に安心でもありません。

電子マネーを作る場合、大概は審査抜きです。

スーパーや小売店で使えるところはあまり見ませんが、利用者には使いやすいカードです。コンビニではほとんど電子マネー対応で、支払い時に電子マネーの名を告げて、カードを機械にかざして決済を行います。

代表的な電子マネーが使えるコンビニについては次の通り。

  • Suica
    KIOSK、デイリーヤマザキ、セブンイレブン、ファミリーマート、サークルKサンクス、ローソン、ミニストップ、スリーエフ、ローソンストア100など
  • WAON
    ミニストップ、ファミリーマート、サークルK、サンクス、ローソン、ナチュラルローソン、ローソンなど
  • nanako
    セブンイレブン
  • 楽天Edy
    セブンイレブン、ローソン、ファミリーマート、デイリーヤマザキ、スリーエフ、ミニストップなど

プリペイトカード

電子マネーの一つ前のバージョンであるプリペイドカードも、今回の消費者還元事業の参加媒体の一つです。電子マネーとほぼ同じ使い方で、メリットもほぼ同じです。

違いはプリペイトカードはICチップを持たないものが多いことと、クレジットカードのようにインターネットショッピングでも使えることです。

代表的なもので、Vプリカ、バンドルカード、LINE Pay カード、WebMoney Card、GAICA、ANA JCBプリペイドカード、dカード プリペイド、au WALLET プリペイドカード、ソフトバンク カードなどがあります。

デビットカード

銀行が発行するデビットカードは、決済時と同時に普通預金から購入金額が差し引かれます。預金残高が不足すると買い物が不可能になり、使い過ぎを防げます。一部、残高がなくても可能なカードもあるようです。セブンイレブン、ファミリーマート、ローソン、ミニストップ、デイリーヤマザキ、New Days、セイコーマートなど、ほとんどのコンビニで使えます。

デビットカードの魅力は、『キャッシュレス・消費者還元事業』に参加しているお店で使った場合、5%のポイントは預金額に現金で還元される点です。通常他のICカードは、政府から還元されるポイントは、使用するカードのポイントによって異なってきます。楽天カードを使えば楽天スーパーポイントですし、ファミマTカードを使えばTポイントなのです。ポイントでなく現金なら、有効期限がなくいつでも使えますし、使うお店を選びません。

クレジットカードで心配な不正利用も、多くのデビットカードでは暗証番号なしでは使えません。さらに預金以上の買い物ができないので使い過ぎも防げます。クレジットカードは、いわゆる一時的な借金で使いすぎれば借金地獄になります。

デビットカードは、万が一不正利用されても、各銀行の補償制度で補填されます。

しかし、今回の消費者還元事業を抜きにすれば、ポイント還元はクレジットカードには及びません。最近増えているネット銀行が徐々にポイントの還元率を上げているようで、今後期待できるカードともいえます。

スマホでキャッシュレスする

よく耳にする高ポイント還元率のPayPayはスマホを使って行う、QRコードバーコード決済のことです。スマホ決済は3種類あり、決済方法や支払先が異なります。

非接触IC方式

非接触型IC方式は、Apple PayやGoogle Payで行っている方式で、スマートフォンを機械にかざすだけで決済が可能です。かつてはお財布ケータイと呼ばれていました。支払い時は、スマホのアプリを立ち上げて支配方法をお店の人に伝えます。

あらかじめスマホにアプリをインストールして、会員登録しておきます。金額の決済先は、クレジットカードや電子マネーなどから選び登録を行います。Apple Payは決済先をクレジットカードとSuicaから選べますし、Google PayはクレジットカードとSuica、nanaco、楽天Edy、waonなど数多くの選択肢を持っています。

非接触IC方式の欠点は、対応していないスマホの機種があるということです。SIMフリーのスマホはおおよそ未対応です。

QRコード・バーコード決済

QRコード・バーコード決済はスマホのアプリを立ち上げて、専用のQRコードやバーコードをお店の人に読んでもらい決済を行います。逆にお店のQRコードを、スマホで読み取る決済方法もあります。還元率が高いと人気のPayPayは、こちらに分類され消費者還元事業を加えると10%のポイント還元率になり消費税分がカバーされます。

非接触IC方式と同様あらかじめスマホに、コード決済サービスのアプリをインストールして、会員登録しておきます。金額の決済先を選び登録します。登録するアプリごとに決済先が異なり、LINE Payはプリペイドカード、ゆうちょPayはデビットカード、楽天ペイはクレジット方式、PayPayはプリペイドカードとクレジットカードのいずれも選べます。決済先により、ポイント還元率は異なってきます。手持ちの決済カードに合わせた、アプリを選ぶと楽です。

QRコード・バーコード決済の欠点は、お店のレジでアプリを立ちあげが必要なことです。

キャリア決済

キャリア決済は、ID、パスワード、暗証番号を入力後(キャリアによっては異なる)、スマホで店のバーコードを読み取って買い物をします。決済先は、携帯電話の利用料金に加算されますので、別途クレジットカードなどの用意の必要がありません。

使い過ぎなども設定画面で、決済上限額の入力を行い防げるようになっています。欠点として、キャリア側で決められている決済限度額は、クレジットカードに比べて低いために毎日の支払いに使い続けるには無理があります。

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